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令和2年度 修了式 校長講話

皆さん こんにちは!

今日、令和3年3月20日、春分の日は、令和2年度最後の登校日であり、修了式、
そして、北海道文教大学明清高等学校の校名と、この学び舎とのお別れの日、また、今年度をもって本校を離れる先生たちと校舎内で過ごせる最後の日です。

まずは、3つの報告をします。
●一つ目は卒業式についてです。
去る3月1日、月曜日、67名の3年生が、それぞれの進路を決定させ、卒業していきました。その日は、お天道様も卒業生の門出を一緒に祝ってくれているような快晴でした。 卒業生一人一人へ卒業証書を手渡しするとともに、思い出多きこの明清高校での3年間を糧にして、学訓「清正進実」を忘れずに、新しい道をたくましく歩んでいって欲しいことを伝えました。
私のところにメッセージをもらいに来た男子生徒へ「後輩たちへ伝えたいことは?」と聞くと「みんな元気に、僕たちがやってきた挨拶や感謝する気持ちを忘れないで、附属高校となっても引き継いで頑張って欲しいです!」と答えてくれました。皆さんに期待する先輩の言葉と受け止めたところです。

●二つ目は皆さんの進級についてです。
昨日の進級認定会議において、皆さん全員の進級を認めました。補習を受けた生徒もおりましたが、最後まで頑張ってくれました。これで、1年生は新2年生へ、2年生はいよいよ最上学年の3年生になって、新校舎での令和3年度を迎えることとなりました。
みなさん!進級おめでとう!本当に良かったですね。

●三つめは新しい校舎などに関することです。
一昨日は神事である「竣工式」が新校舎で執り行なわれました。建築に携わってくださった方々に感謝を申し上げ、皆さんが安全に新校舎で過ごすことができるようお祈りしてきたところです。
また、遠隔地から入学した生徒のための寮「F恵夢寮」はもう少しで完成です。先日、拝見しましたが素晴らしい寮に仕上がっていました。入寮する新2年・新3年生は、3月31日に今住んでいる下宿などから引っ越しし、恵庭での生活が始まります。
   以上、報告でした。

さあいよいよ、令和2年度が終了します。いろいろありましたね。
まずはコロナの年と言っても過言ではなく、いいことも悪いこともたくさんありました。日本ばかりでなく、世界中が、変わらなければならない一年となりました。

そんな中、皆さんは様々な分野で良く頑張ってくれました。授業・部活動・学校行事・様々なコンテスト、そして何気ない日常においてもです。

今年度は「感謝の心あふれ 学びつながる学校づくり」をスローガンとしましたが、みんなが周りへの感謝の気持ちを忘れずに、コロナ対策を実行してくれたおかげで、誰一人として感染することなくこの1年を過ごすことができました。
また、年度末を前に、皆さんの成績について会議を開きましたが、1年生、2年生とも、成績上位者が増えたとの報告があり、嬉しく思いました。

学んだことが生活や自分の進路にきっと繋がっていくのだと思います。明日からの春休み18日間がその勝負の時です。

そこで、この勝負の時を、次の学年や進路へつなげるための大切な学びの時間にするために、今日は「ノミ」のお話をします。皆さん「ノミ」って知っていますか?

ノミは、犬や猫などに寄生する最も一般的な外部寄生虫で、世界中に多くの種類が生息しています。後ろ足が6本もあり、体長(体の長さ)は1ミリから5ミリほどと小さい虫です。ところがジャンプ力は相当で、自分の体の長さの60倍の距離まで飛び、高さは
100倍まで飛ぶそうです。私に、もしノミのジャンプ力があるとすれば、身長170cmの私は一足飛びに102m前へ、そして高さは170メートルまで飛ぶことになります。

そんなジャンプ力があるノミを対象に実験した画像があります。最初、たくさんのノミを20cmくらいの透明の瓶に入れます。するとたちまち瓶からノミは飛び出してしまいますが、フタをすると、当然、飛び出すことはできません。ノミは外へ飛び出そうと試み、透明の瓶はカスミがかかったように見えます。フタにぶつかりながらも、ほとんどのノミはしばらくの時間は飛び続けますが、時間の経過とともに飛ばなくなり、やがて一匹か二匹くらいしか飛ばなくなり、ほとんどのノミは瓶の底に集まってしまいます。

その後、フタを取ります。当然、自由に外に飛び出すことができますが、まったくノミは飛ばないのです。さて、このノミたちを前のように飛ぶようにするためにはどうしたらいいでしょう? 
瓶を縦から横に倒したら出てくるか?出てきません。
いったん瓶を逆さにしてから、もとに戻してやる。こうしても出てきません。

正解を言います。正解は「瓶に入ったことのない新しいノミを瓶に入れる。」です。
そうすると徐々にそのノミにつられて、外に飛び出るようになるのです。

この実験は、ノミが対象ですが、人間に置き換えるとさまざまな示唆を与えてくれます。
フタいわゆる障害に何度も当たると、飛ぶことをやめてしまう人間が多いこと。
フタにぶつかり続けても諦めずに飛び続けようとする人間は僅かにいること。
障害がなくなって自由な環境になったとしても、諦めたり、飛べないと思い込んだり、自分で限界を作ってしまうと、飛べる能力を発揮することができないということ。
そして、飛べる仲間がいると、一緒に飛ぶことができるということ。などです。

皆さんもこのノミの実験から、自分の行動に当てはめて考えてみてください。
飛べる能力は皆さんにもちゃんとあります。もしかしたら、自分の能力や本当にやりたいことに気付いていないだけかも知れません。また、最初から、諦めてしまって「できるわけがない」「どうせ無理!」と自分で自分のフタを作ってしまっているかも知れません。

それならば、まず、頭でっかちにならずに、行動すること、動いてみることです。
自分の能力は何か?を探すために、自分が小さい時、得意だったこと、やりたかったことを思い出してやってみる!という行動、なぜ?「自分はできるわけがない」「どうぜ無理」と諦めてしまっているかを考え、取り除こうとする行動、自分のフタは何か?自分の限界がどこにあるのか、それじゃその限界までとことんやってみようという行動、そして、誰か自分の力になる人を見つけようと努力する行動です。

とにかく、動くことです。勉強でも、スポーツでも、好きなことでも、好きな人のためにも、レベルアップした自分、なりたい自分の姿を想像し、目標を作って、そこを目指してとことん動き、挑戦してみて欲しいのです。
さあ、今度、皆さんに会えるのは4月8日です。
新しい通学路、新しい校舎、新しい教室、新しいクラスメート、新しい後輩、新しい校歌、新しい校章、新しい先生、そして、新しい自分に会えるよう、それまでのこの春休みの期間、毎日、元気に動いて、前向きに行動して過ごしてください。

皆さん、1年間、本当によく頑張りました!
そして、本当に有難う!

これで、令和2年度 北海道文教大学明清高等学校 修了式の講話を終了します。