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令和4年度 修了式 校長講話

皆さん こんにちは!
雪解けが早く、春の暖かさを実感できるようになりました。
本日、令和5年3月24日(金曜日)令和4年度 修了式の講話を始めます。

この一年、皆さんはどんな時間を過ごしてきたでしょうか?
コロナ渦ではあったものの、少しずつ学校の日常が戻ってきた一年でした。特に、生徒会行事の最大のイベント「F高祭」や「体育大会」などは、昨年度の実績を踏まえ、生徒会執行部や3年生が中心となっておおいに盛り上がりました。
さて、コロナ禍と言うと、高校生活そのものがコロナ禍であった3年生137名が、3月1日、卒業しました。北海道文教大学明清高校へ入学した最後の学年で、行事など「例年通り」ができない月日を過ごしましたが、後輩の1、2年生のけん引役として、リーダーシップを発揮してくれた先輩たちでした。当日は、昨年度と同じように、保護者1名と教職員のみが参加した卒業式となりましたが、厳粛な中にも、吹奏楽部の演奏がお祝いの雰囲気を盛り上げてくれ、素敵な卒業式になりました。それぞれの道へ進んでも、コロナ禍での3年間をプラスに変えて逞しく生きていってくれることを期待しながら送り出したところです。
そして、昨日の会議で1年生141名、2年生188名がそれぞれ進級できることとなりました。その中には、補習を受けた生徒もいましたが、最後まで頑張り、全員の進級が叶いました。これで、1年生は新2年生へ、2年生はいよいよ最上学年の3年生になって、令和5年度を迎えることとなりました。みなさん!進級おめでとう!
皆さんの中には、後半から成績がぐんと伸びた人もいました。そういう人は、必ず目標を明確に持っています。そして、授業に集中した人、家庭学習が習慣化している人、ドリカムルームに登録して放課後の空いた時間を活用し勉強した人、課題にしっかり取り組み、忘れずに提出した人などです。
逆に中学校では良い成績であった人でも1年、2年経てば、その貯金は無くなり、成績が落ちてしまった人もいました。まだ、時間はあります。まずは、目標を決めることです。大好きな歌手がいる国に行ってみたいから勉強する!将来○○になりたいから勉強する。○○大学に行って○○をやってみたいから勉強する。など、目標を定めましょう。
なお、ドリカムルームについてですが、その費用は、現在一人月額5,600円です。実際は月3万8千円程かかっています。つまり、ドリカムルームに登録している人は、月3万円以上を誰かが払ってくれて得をしているということです。その誰かとは、本校の母体である学校法人鶴岡学園です。月3万円以上かかっている塾の費用を負担してくれる学園・学校は全国どこにもありません。実は、来年度は負担してくれるかどうか、微妙な状況です。入会するなら今のうちです。
あとは実行・行動に移すのみです。「まずは20秒間だけやってみよう!」と思って、取り掛かることです。人間の脳には作業興奮と言う性質があってやり始めると、そのままやり続ける性質があるからです。自分は三日坊主だなあ~と思うなら、三日坊主を繰り返すことです。三日坊主を2回繰り返したら6日間、3回繰り返したら9日間、反復することで、遂には三日坊主でなくなります。
新2年生、新3年生に進級するとわかった今から、自分の進路実現へ向けて地道にコツコツと本格的に学習する時期へ突入です。

さて、今日はその勉強について、日本公演新聞の「たまちゃんの人生相談」のコーナーからお話しを紹介します。たまちゃんとは、中学校教員時代さまざまな問題を抱えた生徒たちと向き合い、その後、40代で教員を退職し、農業をやる傍ら、全国で講演や執筆などの活動をしている「こだま ひろし」さんと言う方です。

人生相談の内容はこうです。

「高校生です。勉強しなきゃいけないのにやる気が起きません。成績はビリの方です。親には毎日怒られてばかりだし、自分に自信が持てません。どうしたらいいですか?」

でした。これに対して、たまちゃんはこう答えています。

「中学校教員時代、たまちゃんのところにもよくヤンキーがきていたんですが、みんなこの相談者と同じことを言っていました。「勉強ができない」という子は、「わからないところが分からない」んです。だから質問もできない。だいたい「しなきゃいけない。」と思っている勉強は身に付きません。世の中、イヤイヤやっていることは、全部、右から左へ流れていくようにできています。逆に、「これ楽しい!「面白い」と思いながらやっていると、どんどん身に付きます。
ある時、たまちゃんのところにやってきたヤンキーが言うんです。
「先生、オレ勉強嫌いなんすよ。」
「見ればわかる!」
「親が勉強しろってうるせェんすよ!」
「当たり前だ!親とはそういう生き物だ。はよ風呂入れ、はよメシ食え、はよ寝ろ、勉強しろ。それしか言わない。」
「オレ、勉強したくないんす。どうすればいいんすか?」
「オイ、俺も一応学校の先生だよ。先生に、勉強しなくてもいい方法教えてくださいって、どういうことやねん。」と言いながら、そいつに裏技を教えました。
「テストの時、全然わからない問題があったら、そこに一言、これを書け!」
それは、【オレ、この問題がどうしても分かりたいので、分かるまで教えてください。】です。
「いやいや、そんなこと書いたら、オレ呼び出されるやないですか?」
「当たり前だ!そこで根性を見せるんだ!先生もプロだよ!お前に本気で向かっていくよ。お前にわかる言葉で、分かりやすく教えるよ。先生をなめんなよ!」
そいつね、数学のテストの時、本当にそれを書いた。そしたら案の定、放課後、職員室に呼び出された。他の先生たちは「あいつまた、呼び出されている。また説教か?」
そしたらその数学の先生、「こいつが勉強、教わりたいというから呼んだんです。」と言う。職員室中の先生が「えーッ」ですよ。部活の先生は職員室を出ていく。部活が終わって戻ってくると、まだやっているんです。
そしたら、そのヤンキーが、素っ頓狂な声を上げるんですよ。
「先生、何かいま、分かったような気がした」って。そしたら、先生が、「わかったんか~」って泣きながらそのヤンキーをハグするんです。職員室中が拍手喝采です。
そのヤンキーが言っていました。「あの時、先生の真剣な目を初めて見た。本気でオレに分かってもらおうと思っている目をしていた。その時、雷みたいな電気ショックが来て、何か分かった気になったんすよ。」と。そのあとは、何人かの先生たちが寄ってきて、
「スゲェ~お前、俺、社会だけど勉強するか?」
「俺は国語だけど、一緒に勉強するか?」って言われて囲まれたって。
「自分って先生から見捨てられていると思っていたけど、オレのこと、ちゃんと見とったんやなって思えた」とも言ってました。
そう思えたら、突然成績が上がったんです。不思議ですけど本当です。

という回答でした。

F高の先生たちも、みな真剣に教えます。ただし、今、話したヤンキーのように、自分から学ぼうとする生徒に対しては、が必要です。

22日に行われたWBCの試合で、侍ジャパンは世界一となり、多くの日本人を歓喜させました。MVPに輝いた大谷翔平選手はコメントで、「チームで闘い、最後まで諦めなかった!」そして「楽しむことを大切にして試合に臨んだ!」と語っていました。
皆さんも、新しい学年へ向けて気持ちを整え、クラスメートをチームメートと思って、それぞれが諦めずに、楽しみながら取り組み、自分の可能性の扉を開けて、挑戦していくことに期待しています。

令和4年度も終わりです。新校舎2年目、コロナとの闘いもありましたが、みんなが頑張ってくれたおかげで、この1年も大きな事故などもなく過ごすことができました。

みんなが命を大切にして一日一日を生きて、生き続けてくれたことに感謝しています。

本当に有難う!

今度、皆さんにお会いできるのは、14日間の春休みを終えた4月8日、土曜日、始業式です。元気な笑顔でお会いしましょう!

これで、令和4年度 北海道文教大学附属高等学校 修了式の講話を終わります。