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令和5年度 後期始業式 校長講話

おはようございます。
令和5年10月2日(月曜日)後期始業式の講話を始めます。

先日の前期終業式には前段で、第70代生徒会執行部の皆さんへ認証書を渡すことができ、さらに女子サッカー部の表彰も行いました。
終業式の講話では、プロレスラーになりたくて背を伸ばした筑前(ちくぜん)りょうたさんや、全日本バスケットボールヘッドコーチ、トム・ホーバスさんのお話しもしました。

もしかしたら、この4日間の学期間休業の中で、自分の意思で筑前さんのように、片腕ずつ天井へ向けて伸ばし始めたプラス思考の人がいたかもしれませんね。
また、この期間中には野球やサッカーなどの部活動大会もあり、目的をもって過ごすことができた人も多かったのではないでしょうか?

さて、本日から新しい節目である、「令和5年度後期」が始まります。
本日お話しすることは一つ「自己肯定感を高めて生活して欲しい」ということです。
この「自己肯定感」とは字のごとく、自分を認める心の動きのことです。

実は「倫風」という小冊子に書かれてあった「自己肯定感を高める方法」という文章に出会い、私自身が「なるほど!」と思ったことから、皆さんにも紹介したくてお話しするものです。

書いた人は、中島 輝(なかじま てる)さんです。中島さんは、小学生のころから、パニック障害や不安神経症、そのほか、潰瘍性大腸炎、過呼吸などに苦しんだ中、独学でセラピーカウンセリングを学び、今は心理カウンセラーとして本を書き、講演も行っている方です。

さて、「自己肯定感の高め方」ですが、中島さんがはっきりしているのは「自己肯定感」はポジティブな人や自己評価が高く自信にあふれている人だけが持っているのではなく、だれもが持っている「心の免疫力」と断言しているところです。
ですから「自己肯定感が高い人」とは、心が傷ついたとき、その傷を早く回復できる力のある人のことだと言っています。

それでは、自分の自己肯定感はどれくらいか、皆さんチェックしてみましょう。
これから12個の質問をします。何個〇がつくか数えてみてください。

①朝、鏡を見るたび自分の嫌なところを探してしまっている。
②SNSを開くたび、人からの「いいね」を待っている自分がいる。
③学校、家庭でちょっと注意されると、深く落ち込んでしまい、立ち直るまでに時間がかかってしまう。
④自分のペースを乱されると、些細なことでもイラッとしてしまうことがある。
⑤ふとした時に「無理」「忙しい」「疲れた」「どうしよう」「嫌だ」「つらい」といったネガティブな言葉がこぼれている。
⑥「何とかせねば」とか「何とかするべき」の「ネバ」「ベキ」と考えてしまい、行動を起こせない。
⑦親、先生から言われた何気ない一言が気になって、こだわってしまう。
⑧「やるぞ」と決めても、周りの人の目が気になり、躊躇、ためらってしまうことがある。
⑨出かける前、一日を過ごす服選びに悩んでしまう。
⑩一度決めたことなのに「本当にこれでいいのか?」と悩むことがある。
⑪新しいことに挑戦したいと思っても「どうぜ、自分じゃできない!」と勝手に限界を決めてしまっている。
⑫電車から降りる時やエレベーターに乗る時、のろのろしている人にイライラしてしまう。

皆さん、何個でしたか?
もし、10個以上〇が付いたら、今現在の自己肯定感は低い状態だといえるそうです。
10個以下なら「自己肯定感が高い!」と自信をもってください。

では、自己肯定感を高める方法をズバリ6個、私の経験も加えてお伝えします。

 

1つ目【自分に〇をつける】ことです。
実験では「マル〇をつける」と言った人と「バツ×をつける」と言った人では自信の持ち方に大きな違いが出たそうです。それくらい言葉で自分自身に「〇」ということが大切です。

2つ目【「安心」「楽しい」「大丈夫」の言葉を多く使う】ことです。
日頃からポジティブな言葉を口癖のように使っていると、潜在意識に届き不安や心配な気持ちが薄らいでいきます。

3つ目【脳に「悩むのもう、や~めた」と伝える】ことです。
悩みや不安で頭がいっぱいの時、いったんその感情を手放すことを脳に伝えることです。「もう悩むことはやめる!」と言葉にすると脳は勝手にやめる方向に進んでくれるのだそうです。

4つ目【頑張り続けずに「ま、いっか」と自分に優しくする】ことです。
どうしてもつらい気持ちがいっぱいになると、真面目な人ほど頑張りすぎてしまいます。何か悩みがある時、自分に自信が持てない時には、ふっと気持ちを緩めて「ま、いっか」と思うことが気持ちに余裕が生まれます。

5つ目【両手を握って上に突き上げ「ヤッター」というポーズを作る】
先日の背を伸ばす方法にも似ていますね。このポーズには脳科学的にポジティブになる効果があり、特に、胸を張ると、前向きで活力を高める作用のある「テストステロン」というホルモンが増え、やる気が出るそうです。

最後6つ目【ペンワークをする】
これはペンに怒りや不安をぶつけるような感じでぐっと握りしめ、5秒ほどたったら手を緩め、そして、嫌な感情を手放すイメージでペンを転がす方法です。
怒りや不安が離れてすっきりした気分になるそうです。

中島さんは、『このいずれの方法も、大切なのは楽しむことです。あなたのペースで楽しみながら自己肯定感を高めていってください。きっと何があっても「大丈夫!」そう思えるようになるはずです。』と、このように締めくくっておられます。

さて、令和5年度も残り6か月となります。

〇3年生にとっては、正味4か月程の学校生活を終えると、来年3月1日には卒業式です。北海道文教大学附属高等学校の校名で最初に入学した皆さんが巣立っていくこととなります。早いですね。卒業までの貴重な時間の中で目標としていた挑戦を諦めずに、高校でしかできないことを精一杯、実践してみてください。

〇2年生にとっては、10月24日からの修学旅行への準備が、旅行中の充実へ繋がります。健康管理に十分に気を付けてしっかりと準備し、安全な旅を思い出にしましょう。帰って来たら進路実現のための時間への切り替えです。各部活動においても3年生から引き継いで、よりよいチーム作りのための個々の能力を高める活動も始まってきます。

〇そして、1年生は、進路を見据えた2年生からのセレクトとプログラムを決める時期となります。やれるかどうか?と悩むより、やりたいかどうか!と自分の意思をもち、将来に夢を抱きながら決めていって欲しいと思います。

このように後期に入ると、考えることが多くなる季節「秋」そして「冬」となります。
自己肯定感を高め、「スポーツの秋」「食欲の秋」「読書の秋」を楽しんでください。
そして、冬を前に、身体にも心にも栄養をたっぷりあげましょう。

いずれの学年のどんな人にでも、与えられる1日24時間は変わりません。どのような1日を日々重ねていくか、自己肯定感を高め、やろうと思ったらやってみる。とにかく身体を動かしてみる。そこに、感謝の気持ちを込めたら、たくさんのいい時間を過ごせるに違いありません。

後期も「生きていることは奇跡的なことで、人生それだけで満点です。」
のメッセージを皆さんに伝えるとともに、皆さんが、輝く笑顔と礼儀正しい挨拶を忘れずに、自分を信じ自己肯定感を高めながら、毎日を過ごして欲しい!と願っています。

これで、令和5年度 後期始業式の講話を終わります。