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後期始業式 校長講話
おはようございます。
令和4年10月3日(月曜日)後期始業式の講話を始めます。
5日前の前期終業式は、2日間の体育大会を終えたその日に行い、終業式後は第69代生徒会執行部の皆さんへ、校長室で直接、認証書を渡すことができました。
生徒会は自治組織ですから、自分たちで考え、できること・できないことを整理しながらさまざまな取組を主体的に行って欲しい!とエールを送ったところです。皆さんもF高生の一人として、学校生活の向上のために積極的に関わり、知恵を出し合い協力していきましょう!
さて、この学期間休業中、先生たちは中学校へ生徒募集に出向いたり、部活動の指導に当たったり、3年生の進路指導をしたりと、通常と変わらない業務をしてくれました。
私は9月28日、新さっぽろにあるコミュニテイFM、ワンダーストレージラジオ「熊八チャンネル」に出演し、F高の特徴や現在の生徒のみんなの元気な様子などを伝えてきました。聞き手は熊八さんという落語家ですが、元、高校の校長先生をしておられた方で、道教委に居た時からお世話になった方でした。私の話しに「いや~話を聞いていただけでF高生の皆さんが本当に頑張っている様子が目に見えるようだ!」と仰ってくださいました。ご縁の有難さを感じながら有意義な時間を過ごしてきました。
また、30日は、レバンガ北海道U18が達成したチャンピオンシップ2連覇の報告のため、恵庭市長への表敬訪問がありました。折茂社長もおいでくださりお礼を込めて報告するほか、内藤君が代表して大会結果の詳細をお伝えしました。恵庭市長からは、普段からF高生の頑張りを目にしていることや、レバンガU18の選手の活躍に期待していることなどお話しくださいました。選手15名はその後いい笑顔で写真に納まっていました。そして、内藤君が出場するトップチームの開幕戦は10月1日から始まり、内藤君の出番はいつになるか、楽しみも増えたところです。
そして、10月1日(土)は鶴岡記念講堂において、吹奏楽部第3回の定期演奏会が開かれました。部員25名が揃って演奏する最後とあって、きれいな音色を作ってお客さんたちに届けてくれました。3年生への想い、周りに対する感謝の気持ちが溢れた感動的な定期演奏会となりました。
さて、本日から新しい節目である令和4年度後期が始まります。
前期終業式では、数をこなすということ と、生きていることについてお話しました。
始業式の今日は、一つ「十受けたら十一を返す」について、お話しします。
これは、コンビニの書籍コーナーにも置いてある「PHP」と言う冊子の8月号に書かれていた松下幸之助さんの言葉です。皆さんも知っているとおり、松下幸之助さんはパナソニック(旧松下電機産業)の創業者で、1989年、94歳でお亡くなりになりましたが、1946年にPHP研究所を創設し、今だに本・冊子を発行し続けています。
それでは、「十受けたら十一を返す」を読みます。
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自分は十だけのものを受けるが、他に対し九しか与えないとしたらどうなるか?もしみんながそういう姿だったら、社会全体がだんだん貧困になってしまうだろう。そうではなく、十受けたら十一を返すというように皆がしていけば、その余った一が次第に全体に行き渡って、誰もがだんだんと物心とも豊かな生活を営むことができるようになる。
「自分には財産も知恵もないから与えるものが無い」という人がいるが、その人は笑顔を与えればいい。それも立派に与えることになる。
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という文章です。そして、続く松下幸之助さんが感銘を受けたお話しです。
人里離れた峠で、古ぼけた茶店(ちゃみせ)を一人で営むおばあさんがいました。
場所柄、お客さんが来る日も来ない日もあります。それでもおばあさんは毎日早くに起きて決まった時間にお店を開け、いつでもお茶を出せるようにしていました。
やがて旅人たちはこの茶店で休息をとるのが習慣になり、おばあさんはそのことに喜びを覚え、疲れていても休んだりせずに、曲がった腰を伸ばしてお茶を沸かし、お客さんをもてなしました。
松下幸之助さんは、この話を聞いて、「おばあさんには、お金を稼ぐために商売をする気はなかったのではないか、おばあさんの姿には、お茶代を越えた奉仕の気持ちが溢れている」と言ったといいます。
松下さんは晩年、ビジネスパーソンにとって最も重要な責務は何かと聞かれ、「みんなに愛されることだ。」と答えます。そして、「そのためには、奉仕の精神が一番大切である。」と訴えたそうです。
茶店のおばあさんが旅人に愛されたのは、奉仕の精神が伝わっていたからです。商売の世界に限らず、私たちの身近な世界を見渡してみても、周囲から愛されている人は、自分の利益よりも、他人や全体の幸せや喜びを第一に考えている人が多いのではないでしょうか。もっとも、自分の利益を大きく犠牲にしてまで、他人のために奉仕しなければならないことはありませんが、日頃から感謝の言葉や笑顔を心掛けるだけでも、相手にその気持ちが伝わり、人間関係に潤いがもたらされるはずです。
さて、いよいよ、令和4年度も残り6か月です。
〇3年生にとっては、正味4か月程の学校生活を終えると、来年3月1日には、北海道文教大学明清高校で入学した最後の卒業生として巣立っていくこととなります。早いですね。卒業までの貴重な時間の中で目標としていた挑戦を諦めずに、高校でしかできないことを精一杯、実践してみてください。
〇2年生にとっては、10月25日からの修学旅行への準備が、旅行中の充実へ繋がります。健康管理に十分に気を付けてしっかりと準備し、安全な旅を思い出にしてきましょう。帰って来たら進路実現のための時間への切り替えです。各部活動においても3年生から引き継いで、よりチームとして個々の能力を高める活動も始まってきます。
〇そして、1年生は、進路を見据えた2年生からのセレクトとプログラムを決める時期となります。やれるかどうか?と悩むより、やりたいかどうか!と自分の意思をもち、将来に夢を抱きながら決めていって欲しいと思います。
後期に入って少し秋らしく涼しくなってきましたが、秋は「スポーツの秋」「食欲の秋」「読書の秋」です。スポーツで体を鍛え、バランスを考えた食事を美味しく感謝しながらいただき、秋の夜長には好きなジャンルの本を読む・・・冬を前に、身体にも心にも栄養をたっぷりあげましょう。
いずれの学年のどんな人にでも、与えられる1日24時間は変わりません。どのような1日を日々重ねていくか、やろうと思ったらやってみる。とにかく身体を動かしてみる。そこに奉仕の精神を意識してみる。ということが大切なのだと思います。
後期も「生きていることは奇跡的なことで、人生それだけで満点です。」
のメッセージを伝えるとともに、
『皆さんが感謝の気持ち、奉仕の精神を持ち続け、笑顔と礼儀正しい挨拶を忘れずに、毎日を過ごして欲しい!」と願っています。
これで、令和4年度 後期始業式の講話を終わります。